大友祥碁

tomoshou.com

「Immersive Forest」アートとサスティナビリティーについて

Immersive Forest Key Visual

アートは、アーティストを取り巻く社会(※)に対するメッセージや気づきをアウトプットする行為であり、それを消費、考察していく一連の営みはどの時代においても中長期的な人類の成長に欠かせない存在であると大友は考えています。 一方で、アートは人類の文明と歴史そのものであり、それら営みは直接的には環境にネガティブな影響を与えている事実も否定できません。大友は「これからの豊かさ」を考えるアーティストとして、アートそのものの持続可能性についても考えています。 その中で自身の制作物や活動が起こす環境への影響を最小限にするアクションをとり続けたいと考えています。 コンセプトが重視されるアートにおいて、メッセージ性や手段からくる意味を損なう事なく、直接的に制作物が与える体験に影響しない範囲でカーボンパフォーマンスを最大化するアクションに取り組んでいきます。

※ここでいう「社会」は広い意味での社会でもあり、アーティスト個人の人間関係や悩みといった狭い社会の意味も含みます。

1:木材を使ったインスタレーション

本作品で使用されている木材は比較的成長が早く日本で調達できる松の木を多く使用しています。海外で取れるSPF材などに比べ、輸送時におけるカーボンフットプリントを削減している他、プラスティックなどとは異なり、微生物が分解できる素材として森に還れる(循環)点もコンセプトと合わせて意味を持たせています。

2:輸送方法について

本作品における制作物及び機材はJR貨物を使用し、コンテナによる鉄道貨物輸送で長崎まで輸送しています。 トラック輸送に比べ、鉄道貨物輸送を使用することでCO2排出量を1/10へと削減しています。

3:使用電力について

本作品で使用される主要電力は日産グループ協力の元、日産リーフ(車)から供給されています。(ライトを除く) プロジェクターやスピーカー、制御PCに至るまで多くの電力を使用する部分をリーフに貯めた再生可能エネルギーで賄うことで、作品展示において発生するカーボンフットプリントを削減しています。

4:作品の持続可能性について

機材の多くは大友の私物や購入備品であり、作品で使用した機材は次回以降制作する作品等で再活用される他、木についても作品終了後も可能な限り再利用する方法を模索しています。

大友祥碁のポートフォリオ(トップ)に戻る