大友祥碁

tomoshou.com

tomophoto

2020年。 新型コロナウイルスの流行によって、人が集まるを規制される世の中において、インスタレーション作品の制作が難しくなった。 「生み出す」という事の原点に帰り、「好き」を追求して続けてきた事があった。 写真である。 コンスタントに数ヶ月毎に撮ってきた物であったが、メインの表現が難しくなる中、この「今」だからこそできる表現を追求したいと考え、写真に全力を傾けた。

画面の向こう側に「恋」するポートレート

tomophotoの撮影は様々な場所に赴きながら、半年〜1日かけて行う事が多い。 私と被写体となっていただける方と2人で移動しながら撮影する。(撮影はコロナ渦の為、当時所有していた車でドアtoドアで自宅付近〜目的地まで移動する形態を取った。)

撮影を通じて時間を共有していく中でその人の魅力をいかに写真という媒体に残す事ができるか。 そして、写真を見られる方(以降鑑賞者と言う)がそれを感じられるか。 という問いを続ける中で、自身というのを媒介にして鑑賞者が自己投影できるような写真を生み出したいと思うようになった。 そう感じたのは写真を撮る自分自身がそうした自己投影できるようななるべくピュアな写真が好きだったからかもしれない。

そうして「画面の向こう側に「恋」するポートレート」ことtomophotoが生まれた。

写真を撮り続ける中で、技術的な向上は勿論の事であるが、様々なコミュニケーションの模索を行なった。 鑑賞者に対しては、Instagramでの投稿やWebサイトでのオンライン鑑賞を始めとして、年賀状を送らせていただく事や、被写体となってくださるモデルの方に対しては、撮影前に企画書を作り、Zoomで顔合わせ、写真を印刷して渡してみたりなど様々な試行錯誤を行なった。撮影は私の周りにいる方にお声がけしたり、逆にお声がけ頂く形で撮らせて頂いていたが、その中でも齊木茜音さんという女性は四季を通じて撮影したりなどもした。

そうしたそれら全てが写真に現れたかは分からないが、そうした1枚1枚が被写体となってくださった方々の魅力を引き出した物であり、鑑賞者の想像力やパーソナリティーに語りかける物であったらいいなと思う所存である。

写真は以下から

https://tomophoto.art